築20年ぐらいのセキスイハイムに住んでいます
今、築20年ぐらいのセキスイハイムに住んでいます。最近のセキスイハイムは木造のツーユーホームもありますが、私が住んでいるのは軽量鉄骨製です。実はセキスイハイムが好きで住んでいるのではありません。買った家がたまたまセキスイハイムだったというだけです。私が建てたわけではないので、思い入れはそれほど強くありません。
住んでいるうちに「こいつはガジェットだな」と思うようになりました。木造在来工法とはぜんぜん違います。本当は木造の家もガジェットなのかもしれませんが、セキスイハイムは何かと制約が多いため、ガジェット性が際立つのです。 木造在来工法はオーダーメイドの服やデスクトップPCなみにカスタマイズできるけれど、セキスイハイムは会社の制服やノートPCのように変更できる項目が限られています。それがガジェットのように感じられるのです、私には。
セキスイハイムは積水ハウスではありません
セキスイハイムという名前は知っていても、特徴をご存知ない方もあると思うので、説明しておきましょう。 まず、セキスイハイムは積水ハウスとは別の会社です。工法も違います。名前が似ているので、ネット上の議論などではいつの間にか両者が混同されたり、特徴が入れ替わったりしているのでややこしいです。この記事ではセキスイハイムの話をしますよ。
ボックス型ユニットの積み重ねがセキスイハイム
セキスイハイムは、工場で鉄骨で直方体のボックス型ユニットを作り、その箱を建築現場で組み合わせてできています。ボックスのサイズは基本的には1つしかなく、私の住んでいる家は1部屋が7.5畳相当という和風建築からすると中途半端なサイズです。もっと大きな部屋が必要な場合は、2ユニットをぶち抜きにします。すると15畳相当の部屋ができるのです。2階が必要なときは、ユニットを積み上げて内部に階段を施工します。
先に何かと制約が多いと書いた理由が分かっていただけたでしょうか。既成品のユニットを縦横に繋げるしかないからできることは限られているんですよ。でも、制約があるからこそのメリットもあります。セキスイハイムが選んだ既成の住設機器がきちんとおさまるんです。
セキスイハイムのいいところ悪いところをまとめてみました。
セキスイハイムのいいところ
- 建築にかかる日数が短い
- 工場で作られているプレハブ製法なので建築にかかる日数が短い
- 工場で施工されているため高品質
- 現地施工が少ないので、施工中の雨で品質が低下するといったことが少ない
- 地震に強い
- 剛結合のユニットは地震に強いとされる
- 定期点検が受けられる
- 有償無償でセキスイファミエスによる点検が受けられる
- リフォーム、リノベーションがしやすい
- 家屋の重さはユニットの柱で支えている。壁で重さを支えてはいないので、壁をぶち抜いても構造上問題ない
- 築年が古い建物のわりにコンセントが多い
- 後でコンセント増設の工事がしにくいからだろう。ウォークインクローゼットを除けば、一部屋に3箇所以上あり便利だ。コンセントを増設しようと思ったことはまだない
- 雪おろしが要らず、落雪もない
- 雪国ではなくても雪は降る。今住んでいる家は雪が約1メートル積もっても大丈夫という仕様。屋根が平面なので下に雪が落ちてくることもない ※耐雪性能は仕様によって異なります
- 出っ張りや欠けがないので風水上よろしいらしい
- 風水に凝っている人が言っていた。ユニットを組み合わせていく構造なので基本は真四角にできあがる
セキスイハイムの悪いところ
- トレーラーやクレーンが入らない土地には建てられない
- できあがったユニットを運び込めないため
- 新築時に間取りの自由度が低い
- 間取はブロックのサイズに依存するところが大きい
- 値段が高い
- 建築費は木造在来工法に比べて高い。角型雨樋のエルボ(継ぎ手)などはセキスイ(ハイム)でしか手に入らなかった。独自仕様なので交換部品も高い
- セキスイハイムでしか直せない
- 特殊な工法なので、近所の工務店にリフォームを頼みにくい。垂直統合されているのでセキスイハイム(セキスイファミエス)に依頼せざるを得ない場合がある
- 天井が低い
- 天井高がユニットの高さに依存するので、自由に設定できない。吹き抜けにしたいならユニットを縦にぶち抜き屋根高を倍にするしかないだろう
- 基礎が弱点
- 2014/04の点検で我が家はベタ基礎ではないことがわかったので修正。
コンクリートのベタ基礎がされているが、割れて植物が生えてきている(地震の影響かもしれない)。地盤の関係か家屋に若干の傾きが出てきている。セキスイハイムは特段、基礎がしっかりしているわけではない。セキスイハイムのような軽量鉄骨は基礎からダメになることが多い - 雨音がうるさい
- 屋根に瓦などがないため、雨音が大きく聞こえる。このあたり高級感とはほど遠い
- 地震で揺れる
- 地震のとき2階にいると激しく揺れるのが分かる。木造よりも揺れが続く気がする
- 庇が少ない
- 庇ができるような構造ではない。庇をつけたければ別途取り付ける必要がある
上記の記述はセキスイハイムに限った話ではなく、多くの在来工法以外を施工するハウスメーカーに共通する部分もあるでしょう。あなたのお家選びの参考となれば幸いです。
さて、新しい家もやがて古くなります。次は、リフォームのお話をします。
セキスイファミエス以外でもリフォームしてみた
セキスイハイムのリフォーム事業部がセキスイファミエスです。セキスイファミエスに頼めば、リフォームは安心です。でも、かなりお高いです。
私がリフォームをお願いした結果…。
時期 | 施工(業者さん) | 詳細 |
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平成21年10月 | 引っ越しに伴う内装工事(セキスイファミエスに外注) | 室内の壁を張替え。天井はトイレのみ張替え、他の部屋はそのまま |
平成21年10月 | 浴室内壁張替え(地元業者に発注) | 浴室の壁面に黴が生じていたため、防かび加工した壁を上から貼った |
平成22年春(4~5月) | 外壁および屋根を塗装(知り合いの業者に発注) | 知り合いの塗装屋さんに発注。安くしてもらったのだけど、あまり良い出来ではなかった |
平成26年4月 | セキスイファミエスによる20年点検 | 知り合いの業者に発注した屋根の塗装不備。具体的には雨樋部分の塗り残し およびサビを指摘される |
セキスイファミエスさんの内装リフォームは完璧。他社にやってもらおうと見積もりとっていたのですが、値段を合わせると言われてお願いしました。これはかなりお得だった感じ。
お風呂のリフォームはセキスイファミエスさんじゃない地元の業者さんにやってもらって満足できる仕上がりになりました。値段も納得。
屋根のリフォームは、見積もり金額がセキスイファミエスさん半額ぐらいだったので知り合いの業者さんに依頼したのだけれど、セキスイファミエスさんか、セキスイハイムに詳しい業者さんに発注したほうが良かったかなと思いました。
リフォーム見積もりは1社だけでなく、複数社に依頼しよう
見積額は1社だけでなく、複数社からとったほうがいいと思います。
結局、セキスイファミエスさんに依頼するにしても、値引き交渉の材料になりますし、リフォーム業者によって、セキスイハイム対応可能というところもあります(私もそういうところにお願いすればよかったです。値段だけで選んでしまいましたが)。
本気でリフォームを考えているならば、下記のサイトで外壁塗装・屋根塗装の一括見積もり依頼が無料でできます。塗装の種類はシリコン、フッ素、光触媒の概算がわかります。利用してみてはいかがでしょうか。きっかけはネットですが、電話でやりとりができますよ(最近、セキスイハイム対応業者さん探しに利用したことあり。簡単でした!)。
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